昨日・今日と、神戸でカーテンの販売会。マンションの内覧会といって、出来上がった物件をお客さんが実際にチェックする日。

マンションはモデルルームを見て買うから、この日お客さんは、自分が住む家をはじめて見る事になる。

まだ電気も来てないし、暖房なんかもちろん入ってないからこの時期はまだまだ寒い。床もフローリングだし、冷える。

なのに、長い人では3時間くらい帰ってこない。な、何をしてるんだ。
聞くところによると、中でレジャーシート広げて家族でお弁当を食べてたり、あまり帰ってこないから見に行ってみると、寝てる人も居たそう!

私たちは、物件近くの販売センターでカーテンの見本をつるして販売をしていた。
他にも色んな業者さんが来ていて、販売してる。

またマンションデベロッパー側の手続きも、隣のスペースでするようになっていた。

家族そろって来てる人も多く、子供さんも多い。男の子2人の兄弟が、入り口のドアをバタバタさせて遊んでいた。風が入って寒いし、手をはさみそうでヒヤヒヤする。

受付に立ってた人が

「危ないからやめようね」

と何回も言うのだが、全くいう事聞かず。普通、子供がここまで騒ぐと、親が現れて叱るけれど、手続きに集中してるのか、どの人の子供なのかもわからない。

私もしばらく見ていたが、もう見てられなくなって3歳くらいの弟のそばにしゃがみ、

「ここは遊ぶところじゃないし、他の人が通れないからやめてね。それに手をはさんで怪我したら困るでしょう?」

と、話し掛けてみた。ちょっとおとなしくなったので

「お父さんとお母さん、もうちょっとでお話終わるから、待ってようね」

というと、怒ったように

「お母さんちゃうもん!ママやもん!」

という。

ここぞとばかり、

「中にジュースあるよ」

と2人を中に入れた。

ジュースを飲ませつつ、お兄ちゃんの話によると、

「パパは中国に行ってるねん。今ママはおうち見に行ってる。パパな、社長やって。」

という事らしい。7歳と4歳の兄弟って事もわかった。名前も教えてくれた。

ママはこんな二人を置いて、1人だけで、買った部屋を見に行ったらしい。(え?

その後も、なかなか帰ってこない。兄弟は退屈しまくり、走り回ったり、喧嘩を始めちゃったり。
そうかと思えば優しそうな大人を捕まえては、水槽の魚を見たり、階段を上ったり下りたりして遊んでいた。

それから1時間以上はゆうに経っていたと思う。ふと気づくとママが帰ってきていて、別の手続きをしている。子供たちはそばにいない。

今ちょうどキッズコーナーのビデオをおとなしく見てるから、気づいてないのかも。
ていうか、母親なら普通、「お待たせーー」くらい声かけると思うけどな?そしたら母親にまとわりつくのが、この年頃の普通の子供なのでは?

と思っていたら。
お兄ちゃんが離れたところからママを見ている。でも寄っていかない。しばらくしておずおずと近づき、なんと、ママじゃなくて、話をしている男性係員の腕をチョンチョンと突付いてる!

ママ、表情変えず。

その後も、けして怒ってるわけじゃないのだが、静かに

「だめでしょ?」

と、言うだけで子供たちはおびえたようにおとなしくなる。さっきまで他の大人に何言われても、ドタバタしてたのが嘘みたいに。

見ていて怖くなった。

ここまで子供に遠慮させる母親っているんだ。

確かに聞き分けよくて楽なのかもしれないけど、これって寂しすぎる。
ジュースを飲みながら色んな話をしてくれた2人は、人懐っこくて可愛かったのに、自分のお母さんには甘えられないんだ。

その母親は、その後もかなりの時間を手続きに費やしていたが、その間もまた子供たちとの接点はなかった。

暴力とかひどい言葉ではないけど、これってある意味、虐待よね。


3人で帰っていくとき、ドアの向こうで手をつないだのを見て、やっと少しほっとした私でした。



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